東北エンジニアリング株式会社
良いプロンプトの方程式
役割 + 目的 + 条件 + 形式 + 例示 = 高品質な出力

1. プロンプト5要素

  1. 役割(Role)

    AIに「どんな専門家として回答してほしいか」を指定します。これだけで回答の専門性が上がります。

    あなたは建設コンサルタントの道路設計技術者です。30年の経験があります。
  2. 目的(Goal)

    何をしてほしいのかを一文で明確にします。曖昧だと回答も曖昧になります。

    この数量計算書の計算式の整合性をチェックしてください。
  3. 条件(Constraints)

    制約や前提を具体化します。範囲を絞るほど、精度が上がります。

    【条件】道路構造令に準拠/設計速度60km/h/第3種第2級
  4. 形式(Format)

    出力形式を指定します。表・箇条書き・文章など「見たい形」を先に決めます。

    【出力形式】表形式:| 項目 | 問題点 | 重要度 | 修正案 |
  5. 例示(Examples)

    具体例があると、意図のズレが減ります。複雑な依頼ほど有効です。

    【例】入力:「交通渋滞を緩和するための対策」→ 出力:「右折レーン設置、信号連携、バイパス整備」

2. Before / After 比較

Before(悪い例)
道路の舗装について教えて

→ 一般的な説明が延々と続く...
具体性がなく、業務に使えない

After(良い例)
あなたは道路設計の技術者です。 以下の条件で舗装構成の比較表を作成。 【条件】交通量N5=1000台/日・方向 【出力】| 工法 | 施工性 | 経済性 |

→ 条件に合った具体的な比較表!
そのまま業務で使える品質

3. コピペで使えるテンプレート

報告書レビュー用
あなたは建設コンサルタントの品質管理担当者です。
以下の報告書(テキスト)をレビューしてください。

【やってほしいこと】
・指摘は「重要度(高/中/低)」付き
・直すべき理由を1行で
・修正案は、そのまま貼れる文章で

【チェック観点】
・誤字脱字・表記ゆれ(用語/単位/全角半角/図表番号)
・論理の飛躍/根拠不足/前提漏れ
・図表番号と本文参照の整合

【出力形式(表)】
| ページ | 箇所 | 問題 | 重要度 | 修正案 |

【注意】数値や設計判断は断定せず「要確認」と明記

4. 実践Tips

  1. 反復改善する

    一発で完璧を狙わず、回答を見て「追加条件」「不足」「修正方針」を1回ずつ足します。

  2. 具体的な数値を入れる

    「短めに」ではなく「300字以内」「表は10行以内」など、判断基準を数値で渡します。

  3. 1回1テーマ

    依頼が複数ある場合は、テーマを分けて順番に。精度と再現性が上がります。

良いプロンプトは保存:うまくいったプロンプトはメモ帳に保存して次回から再利用しよう。

次に何をする?(おすすめ)
次へ:多段階AI照査(ミスを減らす) すぐ使う:プロンプト集(コピペ用テンプレ) 不安がある場合:セキュリティ対策(入力OK/NG)を再確認